薬膳にも通ずる!? 韓国宮廷料理

師も走るという12月のある日。以前から御縁のあった韓国宮廷料理家のN先生のアシスタントをすることになりました。

目でも舌でも楽しめる! 韓国宮廷料理

韓国料理といえば、キムチ、焼肉、冷麺といった食べ物を浮かべがち。しかし、本場に行けば、スンドゥブ、プルコギ、カムジャタンといったおいしい料理が盛りだくさん。ついつい食べ過ぎてしまいます。

もう何年前だったかしら。韓国宮廷料理を食べたのは、ソウルでのこと。あまりに美しい繊細な料理に大変驚いたものです。いわゆる今のざっくりとしている韓国料理とは一線を画し、例えていうならば韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の中に出てくるお料理そのもの。ただし、時代が違うので若干の違いはありますが、食材の切り方やあしらい方に繊細な工夫が施されています。
この日作ったのは、以下の5品
・黒ごま粥
・山芋と牛すね肉の蒸煮
・豆腐とたらこのチゲ
・柚子花菜

・干し柿の胡桃入り菓子

嚥下食や離乳食、ファスティングの回復食にもよさげ!
黒ごま粥の作り方が斬新

どれも魅力的なお料理ですが、なかでも興味を引いたのが黒ごま粥の食感です。粥というよりも、クリーミーなペーストのような感じ!?  通常の中国粥は生米と水から作るのですが(作り方はこちら)、この黒ごま粥は洗った米をザルにあげ、1時間ほど水に浸けておいた米と黒ごまをミキサーでミキシング。これに水を加えて火にかけ、混ぜながら仕上げていくというものでした。

最初に米やごまを粉砕しておくとは…すごく斬新に感じました。先生曰く、韓国のお粥が全部が全部こういった作り方ではないとおっしゃっておられましたが、これなら離乳食や嚥下食にも代用できますし、ファスティング後の回復食にもぴったりです。味付けは一切なしで、お好みで粗塩や砂糖をかけて食べるのだそう。両方試してみましたが、それぞれに違ったおいしさを味わえました。

お花のように盛りつける! 柚子花菜

続いて、目を引いたのがデザートの柚子花菜でした。キレイでしょ? 柚子と梨のデザートです。柚子は皮の黄色の部分と白い部分を切り分けて、梨とともにそれぞれに千切りに。中心には松の実や枸杞の実をあしらいます。その後、シロップ水を流し込んだものです。

ここで関心したのが、松の実の処理の仕方です。これまで松の実はそのまま使用していたのですが、先生から「松の実の先端の黒い部分を一つひとつ取った方が美しいのよ〜!」と教えてもらいました。なるほど! そういえば、韓国ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の中にも、チャングムが松の実の穴を通すシーンがあったかと。松の実ひとつとっても、一つひとつ丁寧に下処理をする。なんだか食材への敬意のようなものを感じて、心がほんわかしました。

韓国のコミョンは陰陽五行の五色が基本

さらに先生はこれまた興味深いことをおっしゃいます。韓国語でコミョンとは飾る料理のこと。このコミョンは陰陽五行の五色が基本だというのです。具体的な例でいえば、韓国宮廷料理の中でよく食べられているもののひとつに「九節板」(クジョルパン)というお料理があります。これは右の写真(お借りしました!)のように、9つに仕切られた器の真ん中に具材を包んで食べる皮(水で溶いた小麦粉を焼いたもの)があり、まわりに千切りにした8つの具材が盛られています。主に青(緑)=きゅうりやピーマン、赤:=にんじん、黄=卵黄を焼いたものや筍、白=卵白を焼いたもの、大根、黒=牛肉、黒きくらげ、しいたけといった五色の食材で、これらを皮に包みたれをつけていただくのだそう。聞けば、これは五味五色が表された一品なんだとか。へぇ〜おもしろい! いつか時間ができたら、中国薬膳と韓国薬膳の違いやそれぞれの特徴を調べてみたいと思いました。

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