医療や美容業界でも注目されている、万能ハーブ・モリンガ
奇跡の植物、あるいはスーパーフードと言われている亜熱帯・熱帯地方の植物モリンガ。その所以は驚異の栄養素(※)もさることながら、古代から活用されている点。世界最古の伝統医学であるアーユルヴェーダでは、「モリンガは300もの病気を防ぐ!」とも言われています。近代においても、アメリカではサプリメントとして人気を博しているし、医療の先進国であるドイツにおいても注目されている植物で、この目で確かめたわけではありませんが、どうやら臨床の現場でも薬として処方されているとか。
私が最初にモリンガに出会ったのは、確か沖縄で。お茶か何かでいただいたのだと思います。残念ながら、とびっきりおいしいといったインパクトがあるものではなかったので、初対面の記憶はごくごく薄いのです。次に印象に残っているのが、忘れもしない宮古島で。ここで初めて生のモリンガの木と初体験。丸い形状の小さな葉っぱが印象的で、サラサラと風になびいていて、キレイなグリーン色だなぁと思いました。
その後、雑誌の取材でフェアトレードをしている素敵な商品にも出合って記事も書きましたが、さほど興味を示さず。友人や知人が身体にいいから、「モリンガ茶あげようか!」と言われても、「ありがとう。でも、いらない」なんて言ってる始末。正直、世間がどんなにモリンガをスーパーフードとたたえようが、アーユルヴェーダのセラピストが絶賛しようが、なぜか私の琴線に響かなかったのです。
モリンガの鉢植えを100円で購入。その1時間後に…
ところがつい先日のことです。近所の八百屋さんに、なぜかモリンガの小さな鉢植えがあるではありませんか! それも、うきは産。「へぇ〜モリンガって福岡でも育つのね。ちょっと心が動きました。値段を見ると100円。さらに心が動き、あの宮古島で見た風になびくキラキラしたグリーン色の木が我が家にあっても素敵だよな〜。一丁、育ててみようかな。と、購入してしまったのです。
さらに、思わぬ偶然が起こりました。食材調達から帰って1時間後、友人が有機野菜をたくさん抱えて「ゴハン作って!」と我が家にやってきました。で、片手にグリーンを抱えて「これ、お土産!」と私に手渡します。よく見ると見覚えがあり、じーと凝視していると、「無農薬のモリンガだよ」と友人。「えぇ〜またモリンガ? 」。なんちゅー偶然。さすがに驚きを隠せません。
正直こんなにすごいとは思わなかった。モリンガのメガ級の栄養価
そこで改めて、モリンガの栄養価(※)を調べてみることにしました。
- タンパク質は卵の1.5倍
- カリウムはバナナの15倍
- カルシウムは牛乳の16倍
- ビタミンAはニンジンの4倍
- 食物繊維はレタスの28倍
- ポリフェノールはワインの8倍
- 鉄分はほうれん草の28倍
- GABAは発芽玄米の30倍
- ビタミンCはオレンジの7倍
上記はほんの一部ですが、明らかにすごい! 葉っぱだけではなく、花、種、茎、根っこ、サヤまで食べられるのだそう。一説によると、含まれる栄養素は90種類で、300もの効果効能があるのだとか。さらに調べていくと、ダイエットや若返り、免疫力アップなど薬事に触れそうな魅力的な言葉がたくさん並んでいました。薬事が怖いのでここでは具体的には書きませんが、「モリンガ」で検索するといろいろ出てきます。気になる方はお試しあれ。
モリンガのあまりのスーパーぷりにひれ伏したその一方で、ひとつの疑問も拭えません。
これってホントか?
こうなると、試してみないわけにはいきません。そこで、まずはモリンガをフレッシュなままハーブティーでいただくことにしました。きれいなグリーンが出て、見た目は非常に美しい。どれどれ!
「ぷっ、、、やっぱマズ!」。
モリンガには申し訳ありませんが、百歩譲ってもこれをおいしいとは到底言えません。でも、さっきのメガ級の栄養価が頭をよぎります。ん〜なんとしてでも身体に入れたい! 欲求がおさまらなかった私は、モリンガをフレッシュのままパンケーキにぶっ込んで、食べてみることに。うん、これならイケる。おいしい。生地もちょっと工夫して、粉はアメリカ・ロスで買ってきたグルテンフリーの粉に生卵を入れて、水分は豆乳ヨーグルトを作る時に出る上澄み液・ホエー、そして、モリンガの葉っぱを加えて、ココナッツオイルでふんわり焼きました。メープルシロップをたっぷりかけて!
モリンガに詳しい人に聞いたら、葉っぱを乾燥させて粉末にしてからパンケーキなどに入れたりするのだそうです。めんどくさがりの私からすれば、そこまで時間や手間をかけたくない。パンケーキに関しては、フレッシュなままでも十分おいしくいただくことができましたし、その夜に作ったトマトソースにもバジルに変わりにモリンガを入れてみたんですが、これはこれでおいしくいただけました。
まだまだモリンガ初心者なもので、鉢植えのモリンガを育てながらモリンガ・レシピもどんどん増やしていくつもり。
モリンガは肥料を使わなくても、水はけのよい日当たりのよい場所であれば、よく育つそうですが、成長するに従って、トリミングすることも必要なのだそう。さらに、寒さが厳しい冬だと根が露で枯れたりするので、挿し木にして越冬させる方法もあるのだとか。この育てるバージョンは成長に従って記録を取り、またこちらでご紹介できればと思います。