10月のレッスンは秋の食養生を意識した薬膳中華ごはん
まだまだ残暑も厳しい9月終盤。山椒ぴりり、生薬たっぷりの麻婆豆腐が食べたくて、久しぶりに作ってみました。当然ですが、わたしは市販の「麻婆豆腐の素」のようなものは使いません。各種生薬や甜麺醤や豆板醤を使って作ります。久々に作ったオリジナル麻婆豆腐をSNSに投稿したところ、意外や意外。反響大で、「おいしそう」「食べてみたい」というコメントをはじめ、「この写真を見てどうしても麻婆豆腐が食べたくて、中華料理店に駆け込んだ」というユニークな方も。さらには、「薬膳うちごはんのレッスンで教えて欲しい」という生徒さんのコメントやメッセージもいただきました。
中華料理か…考えてみれば薬膳なのに、中華料理を一度もやっていないということに気づきました。思えば、今年は春のイタリアン、梅雨にはイスラエル料理とぶっとんだことばかり。まずはわたしが作りたい中華料理が、秋の食養生の理論に合うのかどうか、あるいは秋におすすめの食材でメニュー構成ができるのか否かを調べてみました。
秋は干物女化に要注意! もっともシワができやすい、恐ろしい季節!
秋の食養生は、とにもかくにも身体を潤わすことが大切。暑かった夏から徐々に気温が下がってくると、肌がつっぱる。乾燥してきた。喉がイガイガする。たまに咳き込むこともあるし、もしかして風邪かしら? なんて症状に見舞われることも多々。これはまさしく乾燥によるもので、美容の面からも秋はもっともシワができやすい恐ろしい季節と言えます。この時季のお手入れを怠っていると、たちまち干物女に仕上がってしまうので要注意。中医学から見ても、特に臓器の中で唯一外気に触れる「肺」へのダメージは絶大で、しっかり肺を養い潤してあげることで、全身の乾燥トラブルを阻止できると考えます。
そのためにも体内を潤し、肺を養う食材選びが大事。そこで、秋の食養生にぴったりの食材を書き出し、薬膳中華ごはんのメニュー構成ができるかどうか考えてみました。五行から考えると、秋の五色は「白」。よって、秋は白い食材を食べるとよいと言われていますが、もちろん単に白ければ何でもいいというわけではありません。
さらに五行の五味から考えると秋は「辛」。辛いものの食べ過ぎも咳き込んだりしてよくありませんが、ネギやニンニク、ショウガなどの薬味も五味は「辛」になりますので、これらの薬味をたくさん使う中華料理は秋に持ってこいといます。これらをベースに考えた10品が、下記のメニューになります。
身体を潤す、秋の食養生を踏まえた薬膳中華ごはんのメニュー
- 喉を潤す梨ジュース【食前ジュース】
- セップ茸入り蓮の葉ごはん
- ホタテだしの中華かきたまスープ
- 青梗菜の海老あんかけ
- 白きくらげ入り、ポリ袋の低温調理で作る棒棒鶏サラダ
- 山椒ぴりり、生薬たっぷりの麻婆豆腐
- テムジン風超カンタンニラ玉
- 皮なし蒸し餃子【バイマックルー入り】
- 佐賀・白石れんこんで作るれんこん餅
- 栗のテリーヌ
毎度のごとく少々やりすぎて、お料理が全部テーブルにのらないという事態も発生しましたが、おかげさまで10月のレッスンも無事終了。参加してくださったみなさま、ありがとうございます。早速、生徒さんから「作りました」「再現しました」「復習しました」と、写真入りのメッセージも多々いただきうれしい限りでございます^^ 12月は異例で9日(日)の開催になります。ご縁がありましたら、またどうぞよろしくお願いいたします!