チョコレートって発酵食品だったの? 石臼を回して作る手作りチョコレート

いま自分で手作りしたチョコレートを食べながら、コレを書いています。ガーナ産のカカオ75%のチョコレートです。入っているのは白砂糖ではなくきび砂糖。精製されていない糖分だし、安心安全。罪悪感なく、心おきなく味わえます。


カカオ豆からチョコレートを手作りするワークショップ

ここまで読んで、「えぇ? 手作りしたチョコレートってどういうこと?」と、おそらく疑問に思った方も多いはず。はい、昨日私は手作りチョコレートのワークショップに参加してきたのです。題して『石臼を回してカカオ豆からチョコレートを手作り』です。講師は広島大学名誉教授であり、一般社団法人ショコラミルインターナショナル代表理事の佐藤清隆先生。チョコレート効果なのでしょうか? 肌つやもよく声も通り、元気ハツラツ。笑顔がとても素敵な先生で、自転車でいらしたと聞いて、正直驚きました。お話も非常におもしろくて、とってもユニークな先生でいらっしゃいます。

なぜ私がこのワークショップに参加したのかといえば、そもそもカカオ豆は真っ白いのに、なぜチョコレートは茶色なのか? といった長年の疑問があったため。生のカカオ豆を見たのは、一昨年出向いたマニラでの「世界の美食の祭典」の時でした。下記に添付した記事にも書いていますが、この時に飲んだカカオリキュールとチョコレートがそれはそれは絶品で。生涯忘れられない味。以来、カカオ豆が気になってしょうがなかったのです。

チョコレートはカカオ豆を発酵させたものから作られる!

話をワークショップに戻しましょう。はじめに、カカオニブを味見するところからスタートしました。そもそもカカオニブというのは、採集したカカオ豆をなんと発酵させてから乾燥させ、胚芽と皮を取り除き砕いたもの。主にこれらはカカオ農園での作業になるそうですが、まさかチョコレートが発酵食品だったなんて、想像すらしていませんでした。

この日はガーナ産、フィリピン産、メキシコ産と3種類が用意されてあり、殻を割ってニブを口の中へ。ニブを味わうことはあっても、殻から割るなんて稀少。それぞれを吟味しながら食べてみました。カカオニブに関してはかなり興味深い内容だったため、長くなりそうなので、別記事にじっくり書き込みました。よってここではサラリと触れるだけにとどめておきます。

チョコレート作りは、まずカカオニブをローストします。ローストといっても、焙煎するのではなく焙炒。焙煎すると、焦げちゃうからだそうです。だいたい110〜140℃で20〜40分。その後、摩砕して、融解させて、砂糖や粉乳を投入。それらを細かく砕き、固めるとチョコレートができるわけです。

今回はどのワークを体験させてもらったのかといえば、カカオニブをチョコレート専用の石臼で摩砕するところから。実際に回してみると、なかなか重量感がある感じ。とはいえ、子どもでも回せるのでそんなに重いものでもないのですが、カカオニブが入ると何かしらの感触がありました。石臼をグルグル回すごとにカカオニブが摩砕され、ペースト状になった油脂がジワジワと出てきました。これがいわゆるカカオリカーであり、カカオマスとも呼ばれるものです。

ちなみにこのチョコレート専用の石臼はショコラミルという名称で、佐藤先生が考案したものだとか。下記のサイトから購入できますが、お値段も大変よろしく267,840円。気になる方はこちらから買えるようですよ!

生チョコレートを作るの巻!


さて、いよいよチョコレート作りです。まず、このカカオリカー10gに、生クリームとシロップを加えた15gを加えます。


すると、こんな感じ。カカオリカーは油であり、生クリームはシロップは液体なので何もしないとこのように分離したままに。

これを時間をおかずに勢いよく混ぜます。少しでも冷えないように、まぜるスプーンはステンレス製ではなく木製で! グルグル、グルグル〜。するとあっという間に乳化して、生チョコレートのできあがり。いやーなかなか面白い瞬間でした。ドライフルーツやクラッカーをつけて、おいしくいただきました。

続いて…板チョコレート作りへ




テンパリング済みのチョコレートの中身は、カカオリカー75%に、きび砂糖25%。精製された白砂糖じゃないのがまた良い! これに白い粉=植物性油脂の結晶を入れてまぜ、チョコモールドと呼ばれる板チョコの型みたいなヤツに60g流し込みます。

これをモールドごと持ち上げて、トントントントンと机に打ち付けるのです。要は空気を抜く作業なのですが、最初の方は小さな気泡のようなものが沸き上がっては消え、沸き上がっては消えて〜を繰り返します。チョコレートが固まってしまう前にと、ここは集中しての作業となります。面白いもんで、徐々に気泡があがってこなくなります。これが、空気が抜けたサイン!

瞬時ですが、モールドを逆さまにしてもチョコレートはくっついたまま。冷えてかたまりつつある状態です。その後は、冷蔵庫で30〜40分冷やします。

いい感じにできあがりました。

その後は、スタッフの方の指示通りにデコレーション。用意された中から好みの用紙をチョイスして包み込み、用意してくださっていたシールをつけたらできあがり。人生初・手作りチョコレートの完成です^^

ポリフェノールたっぷり、健康効果も高いチョコレート

チョコレートは周知の通り、ポリフェノールがたっぷり含まれていますので、健康効果も高いそうです。主に抗ガン・抗炎症、糖尿病や動脈硬化の予防に利尿作用、血流の促進、中枢神経の刺激、肥満防止など。ちなみに、ホワイトチョコレートにはポリフェノールは入っていないんだそうです。この日作ったチョコレートの賞味期限は約半年。大切に食べようと思ったのもつかの間、カカオ分が高く甘さ控え目のチョコレートはあまりにおいしくて翌日にはなくなってしまいました。ホンモノのチョコレートの世界、ちょいとハマりそうです。

続いて、カカオニブのお話はこちらから!

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